米国事業成功なら大爆発も
翌9日の株式市場では一時、前日終値比14.8%(444円)高の3440円まで上昇した。ただ、戻り待ちの売り圧力も強く、その後は売り買いが交錯し、値幅の大きい展開となり、終値は前日比4.0%(119円)高の3115円、週明け12日には3245円をつけた。とはいえこれをピークに、20日までに500円近く落とすなど、市場の期待と不安をうかがわせる展開となっている。
市場が注目しているのはメルカリが注力する米国事業だ。2018年7~9月期の米国内の流通総額は80億円と日本国内の1割にも満たないが、軌道に乗れば途方もない稼ぎを生む可能性を秘める。さまざまな手を打っており、その一つが「匿名輸送」だ。メルカリを介することで売り手と買い手が互いの宛名を知らないままに取引をできるようにするシステム。女性の一人暮らしなどにとってはリスクを回避するためにありがたいものだ。
日本では2015年に始めており、これが消費者の抵抗感を和らげて急成長する一因となった。米国では匿名輸送はまだ一般的ではないため、これをテコに取扱高を増やしたい考えだ。