「その気になればスーパーフリークで半殺しにできたよね」――けんかの仲裁に入った際に男から暴行を受けながら「絶対に手は出せなかった」と、警察到着まで耐えた女性に称賛の声が寄せられている。
その女性とは、かつて人気女子プロレス・タッグチーム「クラッシュギャルズ」のメンバーとして活躍した長与千種さん(53)だ。長与さんは現在、プロレス団体「Marvelous(マーベラス)」の代表を務めている。
「仕事柄、絶対に手は出せないので...」
札幌市内で男女のけんかの仲裁に入った長与さんに対し、髪をつかむなどの暴行を働いた疑いで北海道警は2018年11月19日、飲食店経営の男(27)を現行犯逮捕した。長与さんは指を骨折している可能性があるが、大きなけがはなかった。各メディアが報じた。
その後の19日午後、長与さん本人がメディアの取材に答え、その模様をテレビニュースなどが報じた。中でもネットニュース番組「Abema TV」は詳細に報じた。悲鳴を聞いた長与さんが駆け付け仲裁に入り、女性を解放した直後に男が長与さんの頭部に掴みかかってきたという。相手が暴れてきたので、長与さんは
「普通だったらそこで腕をきめるが、その瞬間に技になってしまう。仕事柄、絶対に手は出せないので、防御だけ」
と説明。その後、警官が到着し、男を現行犯逮捕した。
長与さんは、ライオネス飛鳥さんと1980年代に結成した「クラッシュギャルズ」のメンバーで、女子プロレスブームをけん引した。
こうした状況が報じられると、ツイッターには
「カッコよすぎやろ」
「(反撃なしだったそうで)これぞプロだよねぇ」
と絶賛する声が相次いだ。
中には、
「相手27歳、長与千種さんの凄さ知らん世代やってんなぁ」
といった反応や、
「(長与さんが)本気出したら、犯人やばかったんじゃないの?」
「その気になればスリーパーで落としてからのスーパーフリーク(編注:いずれもプロレス技)で半殺しにできたよね」
と指摘する人もいた。
長与さんについて報じるメディアの表現(ウェブ版)をみると、「元女子プロレスラー」(毎日新聞、日刊スポーツ、スポニチAnnex)、「女子プロレスラー」(NHK、読売新聞)、「プロレスラー」(TBS)とわかれていた。