フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズロシア杯で、日本の羽生結弦選手(23)が右足首のケガを乗り越えて優勝したことに、絶賛の声が相次いでいる。
「情けない演技だったので申し訳ない気持ちでいっぱいです」。2018年11月17日の男子フリーの演技を終えた後の羽生選手は、こう悔しさを露わにした。
演技の構成を変更したが
とはいえ、公式練習で転倒し、医師から「3週間の安静」を言い渡されたとは思えない演技の連続だった。
冒頭では、4回転サルコーをほぼ完ぺきに決め、続く4回転トーループも余裕のある着地で降りる。その後も、羽生選手らしいきびきびした華麗なステップで観客を魅了した。3回転アクセルは転倒してしまったが、ケガのため演技の構成を変えても、王者の風格は健在だった。
ショートプログラム(SP)に続きフリーでも1位をキープして、日本男子で最多の10勝目を挙げた。12月のGPファイナルへの進出も2年ぶりに決めたが、試合後の会見は、松葉杖姿で現れ、全日本選手権も含めて出場は「厳しいと思う」と明かした。
ただ、「この状況である程度がんばることはできたと思う」「悔しさがメラメラなので、これからまた頑張ります」と決意を新たにしていた。
ニュースのコメント欄などでは、「3週間安静の状態であの滑りをできるとは驚き」「オリンピックの優勝とはまた違った、感動がありました」「世界選手権でベストな演技を見せてほしい」などとエールが送られた。
一方で、「捻挫というか関節の怪我って癖になってしまう」「古傷もあるのだから怪我を治すことを優先して」「無理はしないで欲しい」などと今後の影響を心配する声も書き込まれている。