11月17日は何の日かご存じだろうか。この日は日本将棋連盟が制定する「将棋の日」である。1975年に日本将棋連盟が「将棋の日」と制定してから43年目を迎えたこの日、全国各地で様々なイベントが開催されている。
なぜ11月17日が「将棋の日」となったのか。この由来は江戸時代に遡る。
江戸幕府を開いた徳川家康は、将棋好きで知られ、将棋を囲碁とともに幕府の公認とした。1680年頃から公務として将軍御前で指す「御城将棋」が行われるようになった。
「御城将棋」は年に一度、江戸城の御黒書院で行われた対局のことで、当時は対局日がその年によって異なった。八代将軍徳川吉宗の時代になって、「御城将棋」の式日が11月17日と定められ、これにちなんで日本将棋連盟が11月17日を「将棋の日」と制定した。
第1回イベントは蔵前国技館で8000人のファンが
1975年11月17日の第1回「将棋の日」イベントは、大相撲の聖地「蔵前国技館」で行われた。芹沢博文九段が企画したこのイベントには約8000人の将棋ファンが集まり、この日のメインイベントとして、十段戦第2局(中原誠十段対大山康晴棋聖)の1日目午後の対局が土俵上で指され、封じ手の模様も披露された。
タイトル戦を一般ファンに公開し、しかも土俵の上で対局が行われたことは当時としては画期的なことで、当日の模様はNHKで放送されたほどだった。
日本将棋連盟は毎年11月に「将棋の日」のイベントを全国各地で行ってきた。今年は11月17日に東京・千駄ヶ谷の将棋会館で「北海道胆振東部地震チャリティイベント」を開催。女流棋士の対局をはじめ、サイン会、写真撮影会などのイベントが予定されている。
羽生善治竜王の夫人である羽生理恵さんはこの日、自身のツイッターを更新。羽生竜王の写真をアップし「#将棋の日です。おはようございます!」とツイートした。
史上最年少プロ藤井聡太七段の活躍で盛り上がりを見せる将棋界。藤井七段は、12月1日に行われる第4期叡王戦本戦トーナメントの羽生善治竜王対菅井竜也七段戦のテレビ解説(インターネットテレビ局「ニコニコ生放送」)を担当。藤井七段のテレビ解説デビューにも注目が集まっている。