工場への監査を増やす
業績への影響も大きい。11月8日に届け出た今回のリコール対象は国内向けの「トヨタ86」を含む9車種10万台で、費用は65億円。一連の不正によるリコールは累計53万台に膨らんだ。
品質関連の費用がかさむことなどから、2019年3月期の連結業績予想を下方修正。営業利益は前期比42%減の2200億円、純利益は24%減の1670億円となる見通しだ。
今回の不正により、従来の業務改善指示より重い行政指導である「勧告」が初めて適用された。国交省が10月、制度を創設していた。スバルに四半期ごとに報告を求めるほか、工場への監査を増やす。
個性的な走りやデザイン、安全機能などが評価され、「スバリスト」と呼ばれるファンをつくってきたスバル。しかしこれだけ失態が重なれば、スバリストたちもそっぽを向きかねない。失った信頼を回復できるか、まさしく正念場と言えそうだ。