今年も、残すところ50日余りとなった。この時期、そろそろ準備しようかな...、と思うのが、来年のカレンダーや手帳だろう。
ところで「皇室ご一家カレンダー」というものが存在することをご存じだろうか? 特に、来年は5月1日から「新元号」となる。ほかのカレンダーは「西暦」でも問題ないだろうが、「皇室ご一家」となれば、そうもいかない。一体、どうなっているのだろう? ということで、同カレンダーを制作している公益財団法人「菊葉文化協会」に聞いてみた。
5月からは「新元号元年」と記載、皇太子さま雅子さまが「天皇皇后両陛下」に!
故小渕元総理大臣が官房長官だった時代、「平成」という元号を発表したことをご記憶の方も多いだろう。あれから約30年。来年5月には「新元号」となるが、肝心の「新元号」はまだ発表されていない。
「皇室ご一家カレンダー」を制作する菊葉文化協会によると
「新元号の発表はまだですが『皇室ご一家カレンダー』を楽しみにしている方もおられます。そこでイレギュラーですが、今回は、皇太子殿下、雅子妃殿下が天皇皇后両陛下に即位される5月以降は『新元号元年』と記載することにいたしました。
因みにお2人のお写真にも『天皇皇后両陛下』というふうにご紹介しております」
なんと! 新元号が決まる前に印刷するために「新元号元年」となっていたとは!
「これ、将来的に値打ちが出るのでは!」という声も
昭和64年は「昭和天皇崩御」で、1月6日で終わってしまい、その時はすでに、昭和64年のカレンダーがあったと記憶している。しかし、今回は「生前退位」ということで、カレンダーや手帳業界は「どうすればいいのか?」と頭を悩ませていると聞く。
そんな中で出たのが「新元号元年」というアイディアだった。
女装家タレントのミッツ・マングローブも、TBS系「アッコにおまかせ」の番組中に
「これ、大切に取っておいたら、将来、価値が上がるんじゃない!?」
といった趣旨のコメントをしている。
また皇太子殿下、雅子妃殿下が即位される5月以降は、
「秋篠宮殿下が『皇嗣』となられることから、7月以降は『皇嗣御一家』と紹介しています」
とのことだ。
因みに、お値段は壁掛け1000円、卓上500円と、とてもリーズナブル。(公財)菊葉文化協会のホームページで案内している通販、皇居東御苑内売店などで販売しているという。例年、9万部ほど制作しており、来年の「同様の見込み」だそうだ。
記者の亡き祖父は、明治末の生まれだった。小学校時代「明治維新の話をしてくれ!」と頼んだが「アホか、わしゃ、その時には生まれておらん!」と一蹴された。
昭和生まれの記者も、数年後、新元号世代の子供たちに「太平洋戦争の話をしてくれ!」と言われるのだろうか? 複雑な心境である。