メディアの「教科書」、記者ハンドブックは...
ではメディアは、どう伝えているのだろうか。新聞各社を見てみると、朝日、読売、毎日、産経、日経(いずれもウェブ版)の直近記事は、固有名詞やコラムなどに一部「ボジョレー」表記があるのを除けば、おおむね「ボージョレ・ヌーボー」で横並びだった。
テレビ各局はどうか。11月15日朝のニュース番組で、各局のテロップを比較すると、おはよう日本(NHK)とグッド!モーニング(テレビ朝日)、あさチャン!(TBS)が「ボージョレ」。ZIP!(日本テレビ)、めざましテレビ(フジテレビ)、Newsモーニングサテライト(テレビ東京)が「ボジョレ」とクッキリ割れた結果になった。「nouveau」については、「ボジョレ解禁」のみテロップで伝えたZIP!以外は、「ヌーボー」で一致。なお、これら各局のニュースサイトでも、ほぼ放送に準ずる形になっている。
各社で表記が揺れているとき、頼りになるのが共同通信社の『記者ハンドブック』だ。これに準拠していれば間違いない――と引いてみると、「ボジョレ・ヌーボー」とある。共同通信と新聞各社が違うのかと驚いていると、同僚に「こっちには『ボージョレ』って書いてあるよ」と指摘された。見ると、彼が持っているのは2016年刊行の第13版。私の手元にあるのは第12版(10年)。この10年弱で、メディア的な「正解」は、伸ばす方になっていたようだ。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)