日韓関係の冷え込みで「韓流枠」が全滅するとの見方もあった「第69回NHK紅白歌合戦」の出場者が2018年11月14日に発表され、韓国発の女性グループ「TWICE」が2回目の出場を決めた。
人気男性グループ「防弾少年団(BTS)」については、一時期は「出場内定」情報が流れたものの落選。いわゆる「原爆Tシャツ」問題が影響したかどうかが焦点だが、NHK側は3つある選考基準を挙げて「この3点です」と連呼し、「原爆Tシャツ」の影響を含む落選の具体的理由については終始明言を避けた。
「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」
例年NHKが紅白出場者の選考基準として挙げているのが、「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」の3つ。「今年の活躍」はCDなどの売り上げ、ネット上のダウンロード、ストリーミング、ミュージックビデオ(MV)の再生回数などを指標として評価し、「世論の支持」は、RDD方式の世論調査やウェブアンケートで「紅白に出場してほしい歌手男女各3組」を聞いた結果を評価するとしている。
制作局エンターテインメント番組部チーフプロデューサーの渋谷義人氏(49)が報道陣の取材に応じ、BTSやTOKIOなど「落選組」に関する質問には
「どのアーディストにオファーしたかは、制作過程のことなのでお答えしていない」
と原則論を繰り返した。「外交問題が今回の選考に影響したのか」という質問にも
「選考基準がこの3点ですので、これで選んだということに尽きますね」
と応じ、「外交問題は影響していないということか」という逆の質問には、広報部員から「総合的な判断です」という「助け船」を出されながら、やはり「この3点です」と繰り返した。一方、同じ「韓流」でも2回目の出場を決めたTWICEについては
「今年リリースされた作品は全部チャート1位を取ってらっしゃいますし、世論調査でも上位に...」
など理由を説明。BTSも同様に人気だったのに落選したこととの整合性を問われると、また「3点」が登場する堂々巡りが続いた。
「お願いした理由というのはあるんですけど、お願いしなかった理由というのは、この3点の中で...」