原監督、前・高橋政権とは「正反対」 若手育成より大型補強

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   プロ野球の巨人が、オリックスを退団した中島裕之内野手の獲得に乗り出すことが2018年11月14日、関係者の話により判明した。チーム編成の権限を握る原辰徳監督が「非常に魅力的な選手」と中島内野手を高く評価。すでに球団は中島内野手の調査を始めており、本格交渉に向けて動き出す。

   第3次原政権が企む来季へ向けての大型補強。その補強人員のひとりとして、巨人が中島内野手と正式に交渉のテーブルに着くことが濃厚となった。関係者の話によると、来季の内野の構想として中島を一塁手として起用する案が浮上し、原監督も中島内野手の招へいに積極的な姿勢を見せているという。

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「37歳の大ベテラン」獲得も視野

   今季、巨人の正一塁手の座を獲得したのは、若き主砲・岡本和真内野手だ。原監督は来季、岡本内野手を三塁で起用し、阿部慎之助内野手を捕手に専念させる構想を持っている。三塁を守っていたケーシー・マギー内野手が今季限りの退団が見込まれており、岡本内野手を三塁にコンバートし、中島内野手がその穴を埋めることになる。

   巨人は中島の他にFAで広島の丸佳浩外野手、西武の炭谷銀仁朗捕手の獲得を目指しており、元マリナーズの岩隈久志投手の獲得も視野に入れている。

   丸外野手に関してはマネーゲームの様相を呈しており、巨人が大きくリード。炭谷捕手、岩隈投手については、楽天を筆頭に他球団との激しい争奪戦が予想されるが、原政権の補強の流れは高橋由伸前監督の若手育成プランに大きく反するものとなる。

   高橋前監督はチームの方針として若手育成を掲げ、3年間、積極的に生え抜きの若手を起用してきた。36歳のマギー内野手は、「野球に限らず、どんなスポーツでもチームの若返りは起こるもの」とチームの方針に理解した上で、今季限りで退団する見通しだ。

   そのマギー内野手の代わりとして、同じ36歳の中島内野手を補強しようとしている。日本代表として原監督の下でプレーしたのは10年も前のことである。また、年齢でいえば丸外野手は29歳で、炭谷捕手は31歳。岩隈投手にいたっては37歳の大ベテランだ。

スタメンの平均年齢はどう変化?

   巨人の今季開幕戦のスタメン(先発・菅野智之投手)の平均年齢は28.7歳だった。中島、丸が加入したとして来シーズンの主なスタメンを以下のように予想してみた。

投手:菅野智之

捕手:小林誠司

一塁:中島裕之

二塁:田中俊太

三塁:岡本和真

遊撃:坂本勇人

右翼:長野久義

中堅:丸佳浩

左翼:亀井善行

   多少の入れ替わりがあるかもしれないが、このメンバーで計算すると、平均年齢は29.7歳と、今季開幕よりも平均で1歳上がる。高橋前監督が目指してきたものが根底から崩されることになる。

   また、丸外野手の獲得に巨人が用意しているとされるのが6年25億円。オリックスから今季年俸から野球協約の減額制限(1億円超は40%)を超える金額を提示され自由契約を選んだ中島内野手へ投じる額は不明だが、オリックスは1億円前後を提示したとみられる。

   これらを考慮したうえで、上記のメンバーの2018年度の年俸を参考にナインの年俸を計算すると、合計で約16億円となる。1軍選手の全年俸の合計が12球団で最下位のロッテの約22億円の70パーセント以上の数字だ。

   潤沢な資金をバックに大型補強に動き出す巨人。V奪回の至上命令が下された原政権は、高橋前監督の目指したものに逆行する形で、若手育成よりも過去の実績を重視した補強へと動き出す。

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