ハンドメイド人気も...過剰「値切り」に傷つく作家たち 「材料費100円とかでしょ」「素人制作ですよね」

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ハンドメイド市場の縮小招きかねない?

   値切り交渉を複数回経験している作家もいる。天然石を使ったブレスレットをメインに3年半制作を続けている(それ以前もアクセサリー修繕を十数年経験)という30代女性の「まきこまき(雑多垢)」(@kuro2maker)さんは、取材に対し、1か月で4人の購入希望者から値引きを持ちかけられたと明かす。

   ある時は、天然石を使った2800円のブレスレットを「1000円にできないか」と聞かれた。64%オフの計算になる。14ミリサイズの磁気ありヘマタイト、アメジスト、ラピスラズリといった貴重な天然石を多く使っていたため「販売価格自体が赤字覚悟」の商品だったといい、説明もしたが、「ハンドメイドでやっているのなら、そこまで高価なものは使っていないだろう」などと言われた。理解は得られず、結局この取引はなくなった。

   デザイン・制作から包装・配送までで4時間ほどかかることもある。価格の決め方は「『仕入れ価格+デザイン料』を計算し、これを基準に手間賃を上乗せしたり、お客様のお手元に届く時間を考慮し時間がかかってしまう場合は10%引いたりして決めております」とのことだった。

   まきこまきさんは現在、ネットでのオープンな売買は休止しており、常連客との取引に絞っている。ハンドメイド界の今後について意見を聞くと、

「このような値切りが増えれば、私のように、ご新規様は迎えず、販売当初からの常連様相手のみで制作される方が増える可能性があります。また、収益が得られないことから、新作が作れず、尚且つ、精神的に疲弊し、ハンドメイドを辞められる方が増える事態を招きかねないと思います。ハンドメイドイベントも減り、金具などハンドメイド用品マーケットも縮小していくことでしょう」

と懸念を示した。「ハンドメイド自体を始めることが狭き門となってしまう未来が来てしまうのではないでしょうか」とも述べていた。

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