「十分な謝罪ではなかったと思いますが...」
この9日会見の位置付けが問われたのが13日の「謝罪会見」だ。先に紹介した「お詫び」発言のあとの質疑で、桜田大臣は
「1回目(編注:前回の9日会見)で謝罪をしている、ということでございます」
との認識を示した。ならばなぜ、この日(13日)の会見で「また」謝罪する必要があったのか。この疑問に対しては、
「十分な謝罪ではなかったと思いますが、謝罪らしきことは言っていると思います」
「やはり十分な謝罪ではなかったのかな、と思います」
と説明。桜田大臣が言う「謝罪」とは、具体的に(9日会見の中の)どの文言なのか。
「ちょっと今すぐには答えられません」
とのことだったが、「今すぐ」でなくてもよいので、次回会見時には説明が必要になりそうだ。
ただ、桜田大臣の「1回目で謝罪をしている」認識に、疑問を呈するような証言もある。13日の情報番組「ひるおび!」(TBS系)で、政治評論家の伊藤惇夫さんは、9日の「撤回会見」時の模様を報告した。桜田大臣が読み上げていた資料について、「裏から、見たんですよ」として、
「下に『お詫び』って書いてあったんですよ、最初。それを赤線引いてですね、多分本人だと思いますけど、『撤回』って書いてるんですよ、書き直しているんですよ」
と明かした。さらに
「そこで(桜田大臣が)妙な意地を張ったのかな、という気がしますね」
ともつけ加えていた。この「ひるおび!」では、八代英輝弁護士が13日の桜田大臣会見について、
「世の中的には今日の(会見)を謝罪と言うんですかね?謝罪文を読んだだけ、のようにしか見えません」
と厳しい感想をもらしていた。
果たして、桜田大臣は9日の「1回目」会見で、「不十分」ながらも「謝罪」の言葉を本当に発していたのか、発していたとすれば、それはどういう表現だったのか。それとも、多くのメディアの「謝罪なし」は誤報だったのか。展開によっては、「謝罪会見」も「しどろもどろ」状態に、ということになり兼ねない。次回会見での説明に注目が集まる。