「上方修正」でも売られた理由は
通期の業績修正については、上方修正ではあった。営業利益は従来予想より100億円多い3500億円、純利益は従来より150億円多い2200億円。純利益については減益予想から前期実績2157億円を超える増益予想に転じた。しかし市場予想の平均(2481億円)に届かない修正だったことが失望売りを呼んだのだった。
スズキもその辺りは意識していて、業績修正のニュースリリースで、7~9月期は4~6月期より「増収増益幅が縮小する減速決算」だったと、力強い上方修正ではない理由を説明している。
2日の株価は取引開始直後から急落、一時前日終値比10.4%(587円)安の5056円まで売り込まれた。当日高値(5518円)が前日安値(5532円)を下回る「窓をあける下落」でもあったが、その乖離は14円にとどまった。