SF映画の金字塔として名高い「2001年宇宙の旅」(1968年公開)で、人工知能を搭載したコンピュータ「HAL9000」の声を担当した俳優のダグラス・レインさんが2018年11月11日(現地時間)、死去した。90歳だった。地元カナダの演劇祭ストラトフォード・フェステバルの公式ツイッターが公表した。
宇宙船に設置された「HAL」(以下、ネタばれ注意)は、物語の展開上、重要な役割を果たす存在だけに、その声が印象に残っているという人も多く、ツイッターで追悼の声が相次いでいる。
「先週見たばかり」「久々に観てたよ」
レインさんは、テレビドラマやシェイクスピア劇などの舞台でも活躍した。スタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」で、「HAL9000」の声を演じたことで一躍、有名となった。HALは当初、搭乗員と「会話」しつつ、的確にミッションをこなしていくが、のちに暴走し、搭乗員らに危険を及ぼすようになる。
今回のレインさんの訃報は、日本語メディア(ウェブ版)でもシネマトゥデイ(11月12日)などが報じ、ツイッターには、その死を悼む声が次々と寄せられた。
「子供の頃に観て怖かった」
と思い出を語る人や、レインさんの名前は知らなかったが、
「その声は脳裏に焼き付き消えることはないでしょう」
と、映画での「声」のインパクトの強さを振り返る人もいた。映画公開から、ちょうど50年のタイミングでの死去に感慨を覚えつつ、冥福を祈る声もあった。
また、「先週『2001年』見たばかりだったのに」「(死去の前日に)久々に観てたよ」と、比較的最近に映画を見たばかりだった、という報告も目立った。
レインさんは、続編の「2010年」(1985年日本公開)でもHALの声として出演した。