復活の新谷仁美、記者が見た「成長の証」 空白の4年間で得たものとは

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   東日本女子駅伝が2018年11月11日、福島市信夫ケ丘競技場発着9区間(42.195キロ)で行われ、東京が2時間18分44秒で10年ぶり9度目の優勝を飾った。東京のアンカーを務めた新谷仁美(30)が、トップとの1分35秒差を一気に逆転。4年ぶりに現役復帰を果たした元女子1万メートルの女王が2020年東京五輪に向けて完全復活を果たした。

   異次元の走りだった。最初の1キロを2分50秒台で入り、そのままのハイペースで前方のランナーを次々と抜き去った。8キロ過ぎにトップの玉城かんな(長野代表)をあっさりとらえ、ペースを落とすことなくゴールした。

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「高橋尚子2世」として将来嘱望

   先月21日に行われた全日本実業団対抗女子駅伝予選会で、岩谷産業の第2区を務めた飯田玲(岩谷産業)が残り200メートルで走ることが出来なくなり、流血しながら四つんばいになってゴール。また、三井住友海上の第3区、岡本春美(三井住友海上)がレース中に脱水症状で途中棄権するなど、大きな話題を呼んだ。

   同予選会の事件に関しては賛否が分かれる論争が繰り広げられたが、女子駅伝界にとって決して明るいニュースではなかった。そのような中で新谷の復活劇は、女子駅伝界のみならず陸上界における明るいニュースだった。

   興譲館高時代、全国高校駅伝のエース区間の1区で3年連続区間賞を獲得。インターハイ3000メートル優勝、世界ユース銅メダルなど、五輪でメダルを獲得出来る選手として将来を嘱望された。

   高校卒業後、女子マラソンの名匠、小出義雄氏が率いる豊田自動織機(佐倉アスリートクラブ)女子陸上部に入部。165センチの恵まれた体格と1万メートルで世界に引けを取らないスピードを持つ新谷は「高橋尚子2世」と呼ばれた。

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