ドコモでも、ソフバンでもなく「KDDI」だった理由 楽天連携の背景を読む

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「兆」単位のコストかかる基地局整備

   一方、楽天は、ショッピングモール「楽天市場」を中心とする約9870万人の会員基盤が強み。EC分野は米アマゾンに攻め込まれているが、金融サービスを含めた総合力で勝負する。QRコードを使ったスマホの決済サービス「楽天ペイ」は、この分野での利用者が最も多いとされる。

   楽天の最大の課題は携帯基地局整備で、兆円単位のコストがかかり、数年単位で時間を要する。2019年秋の参入時に全国でサービスを展開するには、ひとまず、既存の事業者の通信設備を借りる必要があった。

   このように、それぞれの弱みを補う形で、今回の提携が実現した。KDDIは、2019年4月から、バーコードやQRコードを使ったスマホ決済サービス「auペイ」を開始する。その際、楽天グループが契約している全国約120万店で、楽天とauの相互利用を促進し、普及に弾みをつける。さらに注文から配送までを一括管理する楽天の物流サービスを2019年4月から、「ワウマ」でも利用できるようにする。

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