「4500兆円輸入」表明の政治イベント 上海輸入博を見た

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早くも来年の出展申し込みも

   一方で、初めての輸入博で何を展示するか、日本企業は相当迷っただろうとも思われた。

   三菱重工業の展示エリアに入ると、ロケットや飛行機の模型があったが、それに興味を示し、買い付けに来るバイヤーはまったく見かけなかった。一方、空調や発電関連の展示の前はいつも人だかりがして、説明係の声が聞こえない盛況だった。

   日立の展示エリアでは、車解体用の大きなショベルの購入を申し入れるバイヤーがいた。現場にいた説明係は大急ぎで販売担当の責任者を呼び、交渉に入っていた。輸入博が「展示即売会」になる事態は想定していなかったようだ。こうした状況はほかのブースでも多かった模様で、今回出展しなかった資生堂(中国)は、6日に会場に出かけ、即座に来年の出展を申し込んだという。

   政治的な意図が強いイベントとはいえ、輸入博がビジネスの格好の場であることも、多くの企業が理解したのだ。来年も開かれる輸入博で、欧州などの「恨み言」や、日本の大手商社などが示した「冷淡さ」は、どう変化するか。私は注目している。

(在北京ジャーナリスト 陳言)

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