過去、FA移籍で1000本以上の安打は5人だけ
潤沢な資金を武器に巨人が大きくリードする一方で、前出の野球関係者は、巨人が6年の大型契約を結べば、球団、丸外野手にとって大きなメリットはないと指摘する。
「長い年数の大型契約を結んだ選手は、どうしても気持ちに緩みが出てしまう。1年目、2年目で結果を出せなくても次があると。丸選手は努力でここまでのし上がってきた選手なので、心配はないとは思いますが、逆に怖いのが意気込みすぎてケガをすること。選手層の厚い巨人では、一度戦列を離れると、なかなか元のポジションに帰ることが出来ませんから。どちらにせよ、丸選手も球団もある程度覚悟しなければならないでしょう」
過去、国内FA権を取得し、他球団に移籍した野手において、移籍先で1000本以上の安打を記録したのは、金本知憲氏(広島→阪神)、稲葉篤紀氏(ヤクルト→日本ハム)、谷繁元信氏(横浜→中日)、内川聖一氏(横浜→ソフトバンク)、和田一浩氏(西武→中日)の5人だけ。
現在、29歳の丸外野手は選手として脂がのった時期にある。この日発表された守備のベストナインを選ぶ三井ゴールデン・グラブ賞では、6年連続6度目の受賞が決定。有効投票数276票のうち、外野手トップの230票を獲得しての受賞だった。
丸外野手が他球団との交渉が解禁されるのは今月15日で、早くも巨人が交渉の一番乗りに名乗りを上げている。