広島の丸佳浩外野手が2018年11月7日、今季取得した国内FA権を行使することを表明した。丸外野手に対して特例として宣言残留を容認している広島は、4年17億円を提示したと見られるが、巨人、ロッテはこれを超える大型契約を用意しており、マネーゲームで広島を圧倒している。
球団に正式にFA権行使の書類を提出した丸外野手は、「他球団の評価を聞いてみたい。宣言しての残留も認めてもらっている。いろいろ考えてこういう結論になった」と宣言残留を含ませながらも、他球団との交渉に意欲をのぞかせた。
重視するのは年俸より「契約年数」
広島が丸外野手にすでに提示しているとされるのは4年17億円の大型契約だ。しかも、これまで黒田博樹氏、新井貴浩氏にしか与えられなかった宣言残留の道を用意するなど、最大級の誠意を見せている。
ただ、野球関係者によると、広島が提示する条件と丸外野手の希望がかけ離れていることから広島残留の可能性は低いという。関係者によれば、丸外野手が重視しているのは年俸よりも契約年数で、移籍してもより長くプレーできるチームを望んでいるという。
これに加え、丸外野手は千葉県出身で、夫人も同じ千葉県出身ということもあり、在京球団に関心を寄せている。子供が来春に小学校にあがる関係から、長期的な目で生活環境を整えたいとの希望もあるようだ。
在京球団で丸外野手の獲得へ動いているのは、巨人とロッテだ。巨人は6年25億円、ロッテは4年20億円を用意しているといわれる。丸外野手の地元球団でもあるロッテは、観客動員を期待しての大型契約となるが、巨人の資金力には及ばない。
丸外野手の希望に応えれそうな球団は現時点で巨人しか見当たらず、巨人移籍が現実的な路線となりそうだ。