上下院ともトランプ・共和党が勝利する――。
米中間選挙について、前日にそう予想していたベテランジャーナリストの木村太郎氏(80)が、下院は民主党が過半数を確保して「ねじれ」現象になるとの情勢報道を受け、テレビ生放送で「予想はずれ」について解説した。
上下両院での勝利を「確信」していた
米中間選挙の開票が進むなか、2018年11月7日14時前(日本時間)、情報番組「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ系)が始まった。MCの安藤優子氏は冒頭近く、木村氏の前日予想がはずれたとして、「この落とし前はどうするんだろう」と、中間選挙の話題に触れた。番組では、米主要メディアの報道を受け、上院は共和党勝利、下院は民主党勝利の見通しという、大方の予想通りの情勢であることも伝えた。
「グッディ!」では木村氏について、2016年の米大統領選の際、「トランプ氏の大統領当選なんてありえない」という予測が主流を占めていた頃から、「そんなことはない」と言い続け、「隠れトランプ支持者」の存在を重視する論評を展開し、「結果は(トランプ大統領の誕生という)その通りになった」と紹介。
その木村氏は前日(11月6日)の「グッディ!」で、共和党が下院でも「接戦よりももっと(議席数を)取りそう」だと思わせるデータが出てきており、2年前の大統領選の時の展開と似ているとして、
「(共和党が下院でも勝利する)予感がしてます。予感じゃないな。(略)今、確信をし出しているところ」
と断言。フリップでも、上院・下院ともに「トランプ共和党」の勝利との予測を披露した。
「全体的には大勝利」
そして翌7日の放送。先に触れた安藤氏の前振りに続き、出演者らが着席しての解説が始まった。「予想がはずれた」木村氏の様子について、「木村さん、元気をなくされている様にも見えませんか? そんなことはないですね...」と紹介した。上下院でねじれ現象となる見通しながら、トランプ大統領はツイッターで「Tremendous success tonight. Thank you to all!」(今夜はとてつもない成功だ。<略>)と発信したことにも触れた。
予想との相違について説明を求められた木村氏は、共和党が上院では、開票途中の現段階で既に改選前と同じ議席数を確保し、さらに数議席伸ばしそうだとして、その重要性を指摘、
「共和党は下院で負けても全体的には大勝利」
と、トランプ大統領の「とてつもない成功」に沿うような認識をみせた。また、過去に行われた中間選挙では、大統領選の勝利政党が負ける例が圧倒的に多いが、今回については、
「(それを覆すほどの)隠れトランプがいると思ったが、いなかった」
と分析し、フリップには「ジンクスに勝てず?」と書いた。
中間選挙の結果をうけ、トランプ大統領の対日姿勢に変化はあるのか。木村氏は、トランプ氏は再選をめざし、「日本に厳しくなる」との見立てを披露した。
米CNNサイトによると、11月7日夕(日本時間)現在の議席数は、上院では「民主44―共和51」(残り5)、下院では「民主217-共和197」(残り21)となっている。