2018年の大みそかに開催される「RIZIN14」で行われる、ボクシング元世界5階級王者フロイド・メイウェザーJr(米国)VS那須川天心の異種格闘技戦の試合形式を巡り、世界を巻き込んで論争が巻き起こっている。
海外メディアがボクシングルールでの実施を報じるなど、大方の予想は蹴りなしのボクシングルールの適用に傾いているが、ルールに関して主催者サイドは今後、協議していくことを明かした。
マクレガーは急遽、ライセンス取得
50戦無敗を誇るメイウェザーは、これまですべての試合においてボクシングルールで戦ってきた。そのキャリアで唯一、総合格闘家と対戦した昨年8月のコナー・マクレガー(アイルランド)との一戦でもボクシングルールが適用された。
この時も試合形式を巡って両陣営のバトルがあったが、メイウェザー陣営の主張が通りボクシングルールに落ち着いた。ただ、ここで問題となったのが、マクレガーがボクシングのプロライセンスを所持していなかったこと。
ラスベガスでボクシングの試合を行う場合、管轄するネバダ州コミッションのライセンスを所持していなければ正式な試合として認可されない。そのため、マクレガーは急遽、ネバダ州のライセンスを取得した経緯がある。
この一戦は通常のボクシング興行として、スーパーウエルター級(69.85キロ)12回戦で行われた。唯一、変則だったのがグローブで、通常、同級の試合では10オンスのグローブが使用されるが、UFCで4オンスのグローブを使用しているマクレガー陣営が8オンスのグローブ使用を求め、特例として認められた。
両者のファイトマネーの合計が400億円(メイウェザーが約300億円、マクレガーが約95億円)近くまで達した世紀の一戦は、メイウェザーの10回TKO勝利に終わり、正式なレコードとしてメイウェザーのキャリアに加えられた。