逮捕の中核派活動家、「前進チャンネル」の出演者&スタッフだった YouTubeで「不当逮捕」主張

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   ソフト化路線の一環として、過激派の「中核派」が開設したユーチューブチャンネルの動画に異変だ。通常は、複数の活動家が集会や機関紙「前進」の内容を明るい色のテロップつきで紹介する内容が多いが、2018年11月4日付で公開された動画では、出演したのは1人だけで、テロップもシンプルになった。

   動画の出演者や、編集を担当しているメンバーが逮捕されたのが原因で、逮捕容疑は大学キャンパス内でビラをまいたという「建造物侵入」。1人で動画に出演した活動家は「ちゃんちゃらおかしいよね?」などと主張している。

  • 「前進チャンネル」動画から。共演者と編集担当が逮捕されたとして、女性活動家が不当逮捕を主張している
    「前進チャンネル」動画から。共演者と編集担当が逮捕されたとして、女性活動家が不当逮捕を主張している
  • 「前進チャンネル」動画から。共演者と編集担当が逮捕されたとして、女性活動家が不当逮捕を主張している

「いかにこの逮捕が政治的な意図をもって行われているのか」...

   ユーチューブチャンネル「前進チャンネル」が開設されたのは17年5月末。1971年に過激派「中核派」の学生が警察官を殺害した渋谷暴動事件で、殺人など5つの容疑で指名手配されていた大坂正明被告(69)=殺人罪などで起訴=が46年にわたる逃亡生活の末に逮捕された直後だ。それ以来、動画は基本的に週2回のペースで更新され、中核派系の全日本学生自治会総連合(全学連)の活動家が出演している。

   ところが各社の報道によると、警視庁公安部が2018年11月4日、全学連の男性活動家2人を建造物侵入の容疑で逮捕。7月下旬、共謀して東京都文京区の東洋大学白山キャンパスの建物内に無断で侵入した疑いがもたれているが、2人は黙秘しているという。

   2人のうち、1人は上記の「前進チャンネル」のレギュラー出演者で、もう1人は動画の編集を担当していた。11月4日付の動画はそのためか、出演者も1人、編集も簡素な作りに。動画内では逮捕された2人が「前進チャンネル」制作に関与していたことを理由に、女性活動家が

「まぎれもない前進チャンネルつぶしの逮捕」

だと主張。逮捕容疑についても、

「大学の中でビラをまいたら、建造物侵入ですよ?ちゃんちゃらおかしいよね?」
「いちいち、大学入っていいですか?これやっていいですか?許可取らなきゃ入れないんですか?っていう...。『無断で侵入』って、いかにこの逮捕が政治的な意図をもって行われているのか分かると思う」
「大学に入って『建造物侵入』なんてことは、絶対にぶっとばさないといけません!」

などと独自の主張を展開しながら反論した。

2014年16年にもキャンパス無断侵入容疑で逮捕

   中核派系全学連の活動家をめぐっては、16年6月に東京学芸大(東京都小金井市)の教室に侵入してビラをまいたとして現行犯逮捕されたほか、14年12月には関西大学千里山キャンパス(大阪府吹田市)の「ITセンター」に無断で侵入したとして逮捕されている。

   公安調査庁が18年1月に公表した「内外情勢の回顧と展望」では、「社会からの注目を集めることを企図して多様な活動に取り組んだ中核派」の見出しで、中核派について17年7月の東京都議選と10月の衆院選に活動家を擁立したとして、

「これら(「前進」の)紙面を紹介する動画を動画共有サイトに投稿するなど、新たな取組も見られたが、両候補者は落選した」

と解説している。現在は約4700人の構成員がいるとみられている。

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