業界団体は年齢確認の「義務化」求める
現状の対応状況について、コンビニ大手各社に聞いた。
2011年末に業界他社に先駆けて「年齢確認タッチパネル」を導入したセブンイレブンと、12年夏に全国導入したローソンは、現在も確認パネルを使用しており、原則的に「(酒類購入者)全員を対象」にパネルタッチを押すよう求めている。当初は導入を見送っていたファミリーマートも現在では使っている。やはり原則、全員を対象にしており、スタッフの判断で身分証提示を求めるケースもある、と説明した。
一方、ミニストップはパネル確認を導入してはいるが、「明確に20歳以上と分かる」場合は状況に応じて店舗スタッフが(スタッフ用の)パネルを押す運用を認めている。やはり状況次第では身分証明書の提示を求めるようにしている。
いずれのコンビニも現行の運用を続ける方針で、「不満の声などを受けた取りやめの検討」は行っていないそうだ。
また、コンビニ大手も加盟する日本フランチャイズチェーン協会(一般社団法人)によると、18年5月公表のコンビニ大手8社のアンケート結果(回答店舗、約5万6000店)で、「レジの年齢確認タッチパネル」の導入店の割合は、酒類扱い店の83.5%に及んだ。また、タッチパネルに限らないが、酒購入の際の年齢確認時にトラブルがあったと回答した店舗は17.4%だった。協会の担当者は
「一部の人にだけ年齢確認を求めるのは難しく、原則、全員にお願いしている。大人として見本を示すつもりでご協力をお願いしたい」
と話す。一方で、トラブルが継続的に報告されていることから、酒類購入時の年齢証明の義務化などを定める法律や条例の制定を求める要請を、以前から国や自治体に行っているという。