近田春夫「昔よりとにかく強くなってる」 38年ぶりソロ作は児玉雨子、のんら起用の「J-POP」【インタビュー】

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「俺が早かったでしょってね」

―― 近田さんと歌謡曲・歌謡ロックは切っても切れない関係でキーワードだと思いますが、近田さんにとっての歌謡曲・歌謡ロックへの意識や向かい方はありますか。

近田:そんなにね特別意識はないんですけど。ただ今回色んな作家の人がメロディを書いてくれて、80年代前の音楽と比べて今の作家の方が歌うのが難しい。歌うことの難しさは昔に比べてレベルが全然違うくらい難しいと思うんで。その質問の答えになるかわからないんですけど、自分では歌謡ロックっていうことよりは、今回はJ-POPだなと思ってやっている。

―― ヒップポップなど先駆的な活動は何か「戦略性」があるように感じる。そういった意識をもって活動でしたか。

近田:自分はいつも人より先に何かをやりたいんですよね。今までみんながやってないことを見つけて、それを先に発表して、俺が早かったでしょってね。それが趣味だったんで、今もそういう趣味があるんですけども、だから戦略っていうんだったらそれがその後に商業音楽としてね、成功する前提だったら戦略なのかもしれないけど。自分がみんなより先にやってやり終わった後にやっとそういうものがマーケットとして育ってきて、これからお金が儲かるようになったころには俺はそれ辞めちゃってるから。ある程度やると飽きちゃうんだよ。

―― 38年ぶりでソロ作品としては初めてCDが先行して出るが、媒体へのこだわりはありますか。

近田:僕はね、メディアに対するこだわりがないんですよね。CDだろうとビニールだろうと配信だろうと、こだわりはないですね。これじゃなきゃダメってのはないですもの。

―― 最後に今回のアルバム一番強調したい部分もありましたら。

近田:この歳にしては声が若いってそれだけだな。自分で言うのも変だけど、67とは思えない。若いんだよな。昔より声がストレートに出るようになってるんですよ。それは肉体的なことよりは精神的なことが大きいとは思うんだけど。精神的に何なのかはわからないんだけどね。昔よりとにかく強くなってるよね。自分で聴いていてそう思う。
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