ガソリン160円、4年ぶりの高値 要因はどこにあるのか

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業界再編も高騰の一因

   原油価格は米中貿易戦争などにより世界経済が減速に向かい需要も落ちるとの思惑などから、足元はやや下落してWTI先物は70ドルを割っているが、「中東情勢が一段と不安定化すれば、WTIは再び1バレル70ドルに乗せ、さらに上昇する可能性もある」(市場関係者)との声もある。

   他方、日本国内では、原油相場の上昇に加え、業界再編が進んでいることもガソリン高の一因だ。2017年4月にJX日鉱日石エネルギーと東燃ゼネラルが統合してJXTGエネルギーが発足して国内のガソリン販売シェアで約半分を握り、2019年4月には出光興産と昭和シェル石油が経営統合し、元売り業界はコスモエネルギーを含め3社の寡占体制が確立する。統合に伴って過当競争解消が進み、価格が下がりにくくなっている。

   原油の値上がりはガソリンだけでなく、灯油、航空機のジェット燃料などにも波及。航空運賃に転嫁されるなど消費者の財布を直撃するほか、化学製品の原材料価格上昇、物流のコストアップなど、経済に幅広い影響を及ぼすだけに、少し前まで絶好調を謳歌してきた世界の景気に億影響を与えるのは間違いない。

   石油価格が世界経済のかく乱要因になってきた。

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