ガソリン160円、4年ぶりの高値 要因はどこにあるのか

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

ジャーナリスト殺害の影響は

   ここで特に注目されたのがサウジだ。OPECの増産と言っても、増産余力があるのは、ほぼサウジに限られ、そのサウジはトランプ政権と親密、特に対イラン包囲網という点で利害が一致する。サウジも、産油国としては原油が高く売れた方がいいが、それが世界経済を混乱させ、中長期で結局、石油需要が落ち込んで自国経済にもマイナスになるから、どこかで、一定の増産に応じるなど、トランプ政権と手を打つだろうというのが、一般的な見立てだった。

   そこに降ってわいたのがジャーナリスト殺害だ。10月2日、サウジの現政権を批判してきたカショギ氏がトルコ・イスタンブールのサウジ総領事館に入ったまま行方不明になり、後にサウジ政府も、館内で計画的に殺されたことを認めざるを得ないところまで事態は進んでいる。サウジの実権を握るムハマンド皇太子の事件への関与は、サウジとしては絶対に認めないだろうが、トルコの捜査によって、真相がどこまで明らかになるか。

   事件が原油にどう影響するかはなお不透明だ。当初、サウジに甘い態度を示していたトランプ政権は、事件の中身が明らかになるにつれ、世論に押されて厳しい姿勢に転じている。サウジと欧米の関係が悪化し、原油供給に影響が出ないとも限らない。

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