関係者にも情報入りにくい
仮にマンション内でKYBなどの不適合品が見つかった場合でも、関係者によると「免震・制振装置は必ずしもオイルダンパーである必要はなく、他メーカーの製品で代用できる場合もある」という。KYBと子会社は約1万本のオイルダンパーの交換が必要とみられ、製造能力を現在の月産100本から4~5倍程度に引き上げる方針だが、交換作業は長期化が懸念されている。
免震・制振用のオイルダンパーはKYBと川金HDで国内シェアの約半数を占めるが、両社のオイルダンパー以外の免震・制振装置を採用すれば、交換作業は早期に完了する可能性はある。
この間、KYBの対応は後手に回り、調査・事実確認にも時間がかかっている模様で、「大規模高層ビルでさえ、正確な情報が入ってこない」(業界関係者)という。いずれにせよ、川金HDも含め、マンションはじめ対象物件の早期の情報公開が求められている。