橋下徹VSテレ朝・玉川徹の直接対決 「安田純平さんは英雄か否か」

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   シリアで解放されたジャーナリストの安田純平さん(44)について、見解が対立しているテレビ朝日解説委員の玉川徹氏と元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が、テレ朝系番組「モーニングショー」で激突した。

   玉川氏は、2018年10月24日の同番組で、安田さんが自己責任だとバッシングを受けていることを疑問視し、ジャーナリストも兵士同様に英雄として迎えるべきだと主張した。しかし、橋下氏は、翌25日のAbemaTVの番組で「英雄ですかね?」「僕は違うと思う」と反論していた。

  • 橋下徹氏(2015年5月撮影)
    橋下徹氏(2015年5月撮影)
  • 橋下徹氏(2015年5月撮影)

「玉川さんは、ジャーナリストをね、特別視してる」

   11月1日放送の「モーニングショー」では、この2人による直接討論が実現した。

   まず「ジャーナリストの意義」について論題に上がり、玉川氏は、権力者が隠したいことを暴くには情報が必要だとして、民主主義とジャーナリズムは一体のものだと主張した。

   これに対し、橋下氏は、「僕、ここから決定的に違うんですよ」と返した。報道による権力チェックは必要だとしながらも、「玉川さんは、ジャーナリストをね、特別視してる」と批判した。

   玉川氏が「僕は特別視していないです」と反論すると、橋下氏は、こう指摘した。

「だったら今回、危険地域に行って帰ってくるだけでは、英雄じゃないですよ。それは、仕事の中身を見ないと」

   派手な紛争の映像を撮ることはそんなに価値はなく、国際社会で言われていることと違っていたという報道ができれば評価できるという。安田さんについては、結果的に身代金が犯人に渡るなどのデメリットの方が大きくなかったのか検証しなければいけないと、橋下氏は主張した。

「ネットでバッシング起きていたから発言した」

   これに対し、玉川氏は、「非常に極限状況の中で取材するわけだから、すべて成功するとは限りませんよ」と指摘し、安田さんがミスを犯したとしても、自己責任だから助けなくていいとバッシングするのは間違っているとした。

   橋下氏は、玉川氏のこの意見には同意したが、安田さんについては、政府に対する言い方などに問題があったからバッシングが起きたと述べた。そして、日本のジャーナリストは、自分たちのことをもっと考え直さないと国民の支持は得られないと断じた。

   番組に出演したタレントの高木美保氏は、英雄発言について、「玉川さんは、フライングだったと思う」と指摘した。安田さんの会見などを聞いてからでないと、かえってバッシングを助長してしまうという理由からだという。

   この指摘について、玉川氏は、「ネットでバッシング起きていたから発言した」と釈明した。ただ、「逆に、安田さんを苦しめているなら、フライングは真摯に受け止めたいと思う」ともした。

   放送後には、玉川・橋下両氏の発言のどちらが支持できるかなどについて、ツイッター上などで様々な意見が出ている。

   玉川氏に同情的な声としては、「華やかな成果ばかり追い求めて基礎を蔑ろにすれば、結果的に全てがダメになっていく」「安田氏の態度が悪いから国民が支えたくならないとか何なの?」といった書き込みがあった。一方、橋下氏を支持する向きとしては、「ジャーナリストってだけで周りに迷惑かけても英雄視されるってすごい特権だと思っちゃうよ」「特別な存在だと思ってるから、 英雄として迎えようって言ったんだろう?」との声が出た。

   また、番組についても意見が出ており、「玉川氏の弁解ヒアリング会みたいになってる」と冷ややかな指摘もあった。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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