「NNKテレビ取材班の新畑です。投稿されている○○(該当のツイート内容が入る)について詳細をお伺いしたいので可能であれば当アカウントをフォローしていただきDMにてやりとりさせて頂けますでしょうか。多忙な中大変恐縮ですがご検討宜しくお願い致します」
マスコミさながらのリプライ(返信)を送るのは、ツイッターアカウント「NNK_取材班bot」だ。2018年7月に登録され、11月1日時点でフォロワーは6000人を超えている。名前が酷似している「NHK」とは全く関係ないようだが、一体なんのためのアカウントなのだろうか。J-CASTニュースは10月27日、NNK_取材班botを取材した。
取材許可が下りても取材しない...なぜ?
NNK_取材班botのメンバーは、普段アカウントを管理している新畑大輔さんと、編集長の「林さん」の2人。活動を始めて3か月くらいだというが、メンバーの1人がすでに訳あってクビになっているという。ツイッターでよく取材を申し込んでいるのは「新畑さん」の方で、24歳の学生で、駅員のアルバイトをしているそうだ。
NNK_取材班botが取材を申し込んだ際、ツイート主からの返信はなかったり、第3者が「駄目です」と回答したりと様々だ。なかには許可が下りたケースも見られたが、取材はしない。それはなぜか。
「拒否された場合やご批判を受けた際のマニュアルは充実しているのですが肝心の取材許可が下りた時のマニュアルが存在しないからです。追加する予定はないとの事です」
許可が出たツイートはリツイートするという形で応じているようだ。
最近行った活動は「渋谷のゴミ拾い」
新畑さんは「取材許可が下りた時のマニュアルが存在しない」と言うが、ツイッターでは「こいつを晒して下さい」などという取材依頼はよく来ているという。新畑さんは、
「弊社は個人を取り上げたり、売名行為を助長するような活動は一切しておりません。しかし単に話題のツイートを取材してくれと紹介されれば快くさせて頂きます」
「皆様に楽しんでもらうのを第一にやってます。愚痴などはツイートしないつもりです」
と話している。
最近行った活動は「渋谷のゴミ拾い」。10月28日、新畑さんは渋谷に行ってゴミ拾いを行い、その様子をツイッターに投稿した。ゴミ拾いは誰かに依頼されたわけではなく、「報道も兼ねて無計画に直行した」と話す。新畑さんはハロウィンの影響で渋谷にゴミが散乱した様子を写真や動画で公開しながら、28日23時半から29日4時過ぎまで、約5時間にわたってゴミを拾っていたようだ。
「風評被害が起こらないよう徹底しております」
しかし、「NNK_取材班bot」という名前、「NHK」と見間違えやすいが、勿論「関係はありません」。それにしても、苦情などは来ないのだろうか。
新畑さんは今のところNHKからコンタクトはないといい、
「NHK様に訴えられたら洒落にならないので画像や名前、IDは『NNK』にするのはもちろん、誤解している方には率先して訂正し、風評被害が起こらないよう徹底しております」
と説明した。NHKの名前をもじった理由としては、当初作ろうと思ったbotとは被ったアカウントがあり途方に暮れていたところ、「『駄目です』と返信があるにも関わらず反応しないNHKを見かけ、それなら私がと思い始めました」と、明らかにした。
今後の展開については全く考えていないといい、「恐らくツイート数と被ブロック数が増えるだけでスタイルなどは変わらないと思います」とした。