さいたま市議の「ブルジョア障害者」発言について、お笑いコンビ「サンドウィッチマン」の伊達みきおさん(44)が、「差別用語でない気がする」とフジテレビ系情報番組「バイキング」で感想を述べた。
これに対し、ネット上では、司会の坂上忍さん(51)が不機嫌そうな様子を示したと受け止めた人から疑問の声が相次いでいる。
「ブルジョア自体は、別に悪い言葉ではない」
さいたま市議会では、吉田一郎議員(無所属)が2018年10月19日、障害者の医療費助成に所得制限を設ける条例改正案に賛成したうえで、車いすの伝田ひろみ議員を年収1300万円超の高収入だと指して、「ブルジョア障害者の方は、負担していただいても構わない」と述べた。
これに伝田議員が所属する立憲・国民・無所属の会が、吉田議員は自分のことを「プロレタリアートの代表」として差別的な表現をしたと抗議した。その結果、吉田議員が伝田議員に謝罪し、市議会の議長が吉田議員を厳重注意する事態になっていた。
バイキングの番組では、「ブルジョア障害者」発言までの経緯を紹介し、坂上さんが意見を聞こうと伊達さんに振った。
伊達さんは、「ブルジョアっていうのは、要するに裕福なということなんですね」と漏らし、坂上さんも「ブルジョア自体は、別に悪い言葉ではない」と同意した。しかし、伊達さんは、次のように発言の問題視に疑問を呈した。
「誰がこれを聞いて怒ってんのかな? 全然差別的な用語ではないような気がするんですけどね」
「障害者の言葉をくっつけるのは不適切」
すると、坂上さんは、「ん?ん?」と不機嫌そうな表情を浮かべた。そして、次のように反論したのだ。
「ブルジョアと障害者という言葉をくっつけて、ブルジョアをも揶揄したようなニュアンスで、とても不適切なワードだと僕は思いますけども」
「ブルジョア障害者」発言そのものについては、ネット上では、賛否両論になっている。「公人としての言葉とは思えない」「そこまで金持ちな人おらんと思う」といった批判もあるが、一方で、「お金持ちの障害者って言ってるだけ」「全然差別じゃないと思う」といった擁護も出ていた。
それだけに、放送後には、ツイッター上などで、坂上さんの伊達さんへの態度に疑問や批判が相次いでいる。「番組の意図に沿わない意見はいらないって事?」「障害者は健常者と違ってお金を稼げない可哀想な人達と思ってるのかな?」といった声だ。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)