ハロウィン前の週末の夜、東京・渋谷は「やはり」混雑し、一時騒然となった。事前に区が「(当日の)31日以前の仮装しての集まりは控えて」「(当日も)終電までには帰宅を」と呼びかけていたが、あまり効果はなかったようだ。
「群衆が軽トラ横転させる」(時事通信)といったニュースも出るほどで、ツイッターには「北斗の拳の世界かと思った」といった感想も出ていた。31日(水曜)の本番に向け、区はあらためて、マナー順守を訴えるメッセージを発表した。
渋谷区長も改めてメッセージ
2018年10月27日(土)の深夜から28日未明のハロウィン前の週末、渋谷の繁華街は仮装した人たちが大挙して押しかけ、痴漢など逮捕者5人を出す騒ぎとなった。中でもメディアに注目されたのは、「群衆が軽トラ横転させる」(時事通信、28日記事の見出し)事件。各メディアが報じており、警察が器物損壊の疑いで捜査している。運転手は車から離れ、無事だった。
軽トラ横転が発生したのは28日未明、宇田川町の「センター街」。概要については各メディアが、「若者数人が軽トラックの荷台に乗り込み、取り囲んだ。(略)ひっくり返し、立ち去ったという」(東京新聞ウェブ版、29日)、「群衆に取り囲まれたり荷台に乗られたりした軽トラが立ち往生。(略)横転させられた」(時事通信、28日)などと報じている。軽トラックがひっくり返される様子を撮影したとみられる映像もネット上に出回り、ツイッターに「北斗の拳の世界かと思った」といった感想をつぶやく人も出た。「北斗の拳」といえば、暴力が支配する荒廃した世界が舞台の漫画としておなじみだ。
こうした事態をうけ、渋谷区は週明けの29日夕、区の公式サイトで、あらためてマナー順守を訴えるメッセージを公表した。31日の「本番」に向け、注意を喚起したい考えだ。23日には、「(当日の)31日以前の仮装しての集まりは控えて」「(当日も)終電までには帰宅して夜通し騒ぐのは控えてほしい」と、呼びかけていた。メディアの中には「異例の自粛要請」と報じるところもあった。
今回の29日の、長谷部健区長名義の発表では、週末に起きた「犯罪行為」や「ルール、マナー違反」に触れ、
「重ねてのお願いになりますが、(略)モラルやマナー、法令を守り、健全にお楽しみいただくよう、よろしくお願いいたします」
とあらためて訴えた。