ディスカウントストア大手、ドンキホーテホールディングス(HD)が、ユニー・ファミリーマートHD傘下の総合スーパー、ユニーを完全子会社化する。2018年10月11日発表した。代わりに、ユニー・ファミマはドンキHD株の2割を取得する。
これにより、巨大流通グループが誕生する。ディスカウントと総合スーパーはドンキ、コンビニはファミマという分担を明確化し、成長に弾みをつけたい考えだ。
一部店舗ではすでに成功事例が
ユニー・ファミマは約1万7000店のコンビニと約190店の総合スーパーを持つ。一方のドンキHDは国内外で400店超のディスカウントストアなどを展開する。両社の全店ベースの売上高は単純合算で4兆7000億円規模となり、イオン、セブン&アイHDに次ぐ第3の流通グループになる。
ドンキとユニー・ファミマが資本・業務提携を結んだのは2017年8月。ユニー株の6割をユニー・ファミマが握り、残りの4割をドンキが持った。提携の成果が、ユニーの総合スーパー「アピタ」「ピアゴ」の一部店舗の業態転換だ。
ユニーの強みである食品と、ドンキのアミューズメント性の高い陳列・品揃えを融合。新業態「MEGAドン・キホーテUNY」6店舗は、2018年3月からの半年間の累計売上高が132億円と、前年同期の68億円の1.9倍に増えた。1日あたりの平均客数も3万2000人と、従来の2万人から6割増えている。
手応えをつかんだドンキは、ユニーを完全に支配下に置き、利益をすべて取り込むべきだと判断。ユニー・ファミマに全株取得を申し出た。