来季も「チームなおみ」は健在
そして8月の全米オープンで日本女子史上初の決勝進出を果たすと、憧れのセリーナ・ウィリアムズ(米国)を6-2、6-4のストレートで破り、グランドスラム制覇を達成した。弱冠20歳の女王が誕生した。
インタビューでのユニークな受け答えと、屈託のない笑顔が受け、全米で「なおみフィバー」が巻き起こり、それは海を越えて日本にも伝播した。
全米オープン後の東レパン・パシフィック・オープンに出場するために帰国した大坂を待ち受けたのは、イベントラッシュだった。連日スポンサーのイベントが秒刻みで詰まっており、そのたびにメディア対応に迫られた。
大会ではイベント疲れによる調整不足が心配されたが、地元ファンの声援に必死に応えて準優勝した。だが、やはり日本での無理がたたり、体が弱っていたのだろう。ウィルス性疾患により次戦の武漢オープン(中国)を棄権した。
その中で世界ランキングをキープし、WTAファイナル出場を果たしたのは、今シーズンの成長の証でもある。しかし、結果は涙で締めくくる悔しいものとなった。来シーズンに関して、コーチのサーシャ・バイン氏は契約継続を希望していることから、来シーズンも「チームなおみ」で臨むことになりそうだ。
今シーズン、世界ランキングの最高位は4位。世界のトップまであと3つ。来シーズンこそは世界の頂点まで登りつめる。