経団連(日本経済団体連合会)会長の執務室の卓上に、新会長になって初めてパソコンが設置されたことが話題になっている。
一方で、前会長や以前の会長は「パソコンやメールも使っていなかったのか」といった「驚き」の声をあげる人も、ネット上の一部で出ている。話はあくまで経団連でのことだが、「そもそも(出身母体の会社でも)使っていなかった」と受け止めている人もいるようだ。実際、どうだったのか。J-CASTニュースが、会長経験者の関係者に話を聞いてみた。
「使えた」ことが判明したのは...
話題になったきっかけは、読売新聞の連載記事(2018年10月24日付の朝刊)。経団連の新会長である中西宏明・日立製作所会長が5月に就任し、経団連会館の23階にある会長執務室で「卓上に初めてパソコンが備えられた」。
この記事をうけ、「今どき本当なのか」「これまでは、どうしていたんだ?」といった驚きの声もあがった。
J-CASTニュースは経団連に確認し、24日に「経団連職員、会長からのメールに『本当に驚いた』~(略)」記事を配信した。読売報道の通り、設置は「初めて」で、以前の会長時代には、
「紙のほか、対面や電話での打ち合わせがメインだった」
とのことだった。
話はあくまでも、経団連会長としての業務を、会長執務室で行う際のパソコン使用・不使用だったが、前会長や以前の会長について、ツイッターなどには、年齢などの問題からパソコンやメールを使えなかったのか、といった「驚き」や疑問の声をあげる人も出た。「会長」職のように「偉い人」になると、メールのやりとりなどは秘書に任せて、自分でやる必要はない、と解説する人もいた。
実際はどうだったのか。J-CASTニュース編集部が、中西会長より以前の会長経験者数人の関係者に話を聞いた。26日夕までに確認がとれたのは、前々任(2010~14年)の米倉弘昌・住友化学相談役(当時は会長。81歳)の仕事上の関係者。
「経団連会長時代、会社の仕事の方では普通にパソコンもメールも使っていましたよ」
とのことだった。「他の会長経験者」の関係者の中にも、「はっきり確認した訳ではない」とことわったうえで、「(▲▲さんが)PCもメールも使えない?そんなはずはないですよね」と話す人もいた。