「ちょっと力抜いたら?」「そうだよね。気持ちが走っちゃう」
茅野:だーすーの手を握ったりして...。やっぱり頼るときにはSKE48のメンバーを頼るんだな、っていうのは思いました。あんまり緊張しないタイプだと思っていましたが、めちゃめちゃ緊張していましたね。だからリハーサルの時には力が入りすぎて、「ちょっと力抜いたら?」と声をかけたら、「そうだよね。気持ちが走っちゃう」と言っていました。
須田:今までは緊張を見せなかっただけで、すごく実は毎回プレッシャーも感じてたし緊張もしていたし、というのを隠していましたが、最近はそういう部分も見せてくれるようになりました。だからこそ、しのぶさんとのやり取りを見て、周りにいる私たちもほっとしていました。
―― 松井さんが9月16日、3か月ぶりにファンの前でパフォーマンスした楽曲は、ソロ曲「赤いピンヒールとプロフェッサー」(15年、赤ピン)でした。この曲も、黒いコートから赤いドレスへの「早替え」が印象的でした。
茅野:上に着るコートは新たに製作し、ドレスは過去のコンサートで披露したものを手直ししました。当時は珠理奈の体調がまだ万全ではなく、そんなに多く出演できる状況ではありませんでした。「赤ピン」に出るとなった時、本人が「どうしようかな。普通に出ようかな」と言っていたので、
「いや、珠理奈は早替えしないとだよ。『赤ピン』やるときは、一生早替えした方がいいよ。もし珠理奈が卒業するとなったら、『赤ピン』で死ぬほど早替えするとか、『赤ピンと言えば早替え』にした方がいい」
と背中を押しました。他のメンバーが「赤ピン」やるときも、必ず早替えはやった方がいいと思うんですよ。例えば菅原さんバージョンだと真っ白になる、とか。SKE48の伝統として引き継いでいってほしいです。
―― 早替えのコツみたいなものはありますか?
茅野:珠理奈は早替えが上手です。早替えが上手な人は、自分に対して「やれる!」という自信を持っている人。だーすーも、絶対に昔より今の方が得意です。
須田:「きっとできる!」と思ってやりますね。
茅野:卒業のセレモニーでも早替えをやることがありますが、大体は「私はここでやりうきって、次の道に行くんだ」という自信と覚悟があるからだと思います。私の中で「へたくそ」と言えば小嶋陽菜(30=17年卒業)ですが(笑)、その小嶋さんでさえ、できました。
須田:何年もやっているからこそ、衣装さんとの信頼関係は大事で、あれっ?できないかも?と思ったらちゃんと相談しに行けるし、そういう関係性があるからこそ、だんだん失敗しなくなるんだと思います。
茅野:早替えはSKE48が一番得意ですね。次はAKB48、HKT48...。新潟(NGT48)は、まだ経験が少ないので苦手だと思いますね。