Jリーグ40チームのホームタウンは30都道府県
参戦チームの数が課題となる中、チームの在り方もまた大きな課題となってくる。
新興のプロスポーツであるサッカーやバスケットは「地域に根ざしたクラブづくり」という理念でチームを作り上げてきた。
サッカーのJリーグは1993年の発足時は10チームで、ホームタウンがあった都道府県はわずか8府県だった。それが現在ではJ1、J2合わせて40チームまでに増え、ホームタウンは30都道府県に広がった。
バスケットでのプロリーグ、Bリーグで一番の集客力を持つ千葉ジェッツは、地域性をより明確に打ち出すため、本拠地を船橋市に置き、成功を収めている。これを提言したのは、元Jリーグの川淵三郎チェアマンだった。
現在、Tリーグに参戦するチームのホームとなっているのは、東京、埼玉、神奈川、愛知、大阪、岡山、沖縄の7都府県。日本卓球リーグとの合流が実現すれば、この問題は解消されるかもしれないが、ファン拡大へすそ野を広げるのは急務である。
女子卓球の18歳のエース、平野美宇選手は「(リーグが)長く続くことが大事。何回も来てもらえるように。コアなファンを増やした方がいい」と提言した。
今月21日に引退を表明し、24日のオープニングセレモニーを会場で実況した福原愛さんは「どうしたら見やすいかな、お客さんに来てもらえるかなと、考えながら見ていた。もっと多くの人に卓球を見たいと思ってもらえる環境を考えていきたい」と今後の課題に言及した。
「世界一の卓球リーグ」の実現を理念に持ち、スタートしたTリーグ。夢の実現には、もう少し時間がかかりそうだ。