宗教法人「幸福の科学」の「ユーチューブ問題」に、新たな動きがあった。
大川隆法総裁の長男・宏洋氏が「みんなが同じことを考える世界は気持ち悪い」と教団批判を繰り返し、教団側も「炎上商法は通じない」と猛反論してきたこの騒動。
宏洋氏は、今後ももめ事が続くようなら「教団職員の不祥事」を暴露するとも宣言した。
批判の応酬、対立する主張
騒動の発端は、大川宏洋氏が2018年10月1日にユーチューブに投稿した動画だ。かつて教団の職員で、現在は「退職」したという宏洋氏。動画では、
「私は大川隆法総裁を信仰していません。彼のことを神だと思ったことは一度もありません」
「みんなが同じことを考えて、同じようなことを言う そういう世界って気持ち悪いな」
などと、"決別"した理由を説明している。
教団側も黙っていない。10月5日に声明を発表し、「(宏洋氏は)確実に、大川総裁を至高神、主エル・カンターレとして信仰していたのです」「恐らく、一種の炎上商法なのでしょうが、この手法は当グループには通じません」などと一刀両断。両者の主張は真っ向から対立した。
その後も、宏洋氏「(声明は)誹謗中傷でしかない」(10月7日)→教団「誹謗中傷の口火を切ったのは宏洋氏の方」(9日)→宏洋氏「職員が自宅に押しかけてきた、悪質な嫌がらせ」(15日)→教団「メールや電話で連絡が取れないのでやむを得ず教団職員と弁護士が自宅を訪問」(16日)と泥仕合の様相を呈していた。
アリ・プロダクション「社会人として慎むべき」
宏洋氏は10月23日にも、ユーチューブで教団を糾弾した。
1日に投稿した騒動の発端となった動画に対し、教団設立の芸能事務所「アリ・プロダクション」から削除申請があったと報告。実際、動画は削除されている。
削除申請は「嫌がらせ目的」「悪質な行為」と批判した宏洋氏は、
「幸福の科学でなくて不幸の科学ですよね。これじゃあ」
「不幸にすることしか科学していない」
と突き放す。
今後も「嫌がらせ」が続けば、「ある情報を公開します」とも宣言。在籍時に知った「教団職員の不祥事」などを暴露すると警告した。
アリ・プロダクションの広報担当者は25日、J-CASTニュースの取材に応じ、申請の理由は同社所属の女優・千眼美子(清水富美加)さんの写真が動画で使用されていたためと説明。
「明白な著作権侵害に対する正当な削除要請を『嫌がらせ』『悪質な行為』と称すること自 体、悪質な言動ではないでしょうか。悪意ある発言で人に迷惑をかけることは、社会人と して慎むべきであると考えます」(担当者)