日本酒の「冷や」は常温?冷酒? 「本来の意味」忘れられ「ぬるい」とクレームも

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「冷酒」を飲む習慣が広がるとともに...

   「月桂冠」は、1934年に夏向きのお酒「冷用美酒」として、冷やして飲むタイプのお酒を販売した。宣伝コピーでは「この酒は井戸に吊るすか、冷蔵庫に入れ、冷やして飲むべし」と説明している。

   そもそもなぜ常温のお酒を「冷や」と呼ぶのか。J-CASTニュースが25日に取材すると、広報担当者は「あくまで見解ですが」と前置きしたうえで、「温める酒に対し、温めない酒が『冷や』になったと思っています」と話した。「冷や」という言葉が「常温」と「冷たい酒」、両方に使われるようになったことに関しては、

「冷蔵庫が普及するにつれて、『冷たい酒』にも使われるようになったのではないでしょうか。昭和の初めまでは井戸で冷やすことが多かったですが、冷蔵庫の普及で冷やすことがより身近になったと思います」

と回答した。

   政府の「消費動向調査」によれば、1965年時点では普及率が約50%だった冷蔵庫は、1971年に90%を超え、一般家庭においても当たり前に使われるようになった。また月桂冠は、冷やして飲むのに適しているとされる生酒を、1984年から常温流通可能な製品として展開している。担当者はこのころから、「冷たい酒」が親しまれるようになったのではないか、と話した。

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