MLBのエンゼルスのブラッド・オースマス新監督が2018年10月22日(日本時間23日)、エンゼルススタジアムで就任会見を行い、大谷翔平投手の二刀流挑戦を容認した。オースマス氏は会見で大谷について言及。「特殊な才能を持っていて、素晴らしいアスリート。私が想像していた以上に好打者だ」と改めて二刀流としての高い評価を与えた。
捕手のオースマス氏は、パドレスでメジャーのキャリアをスタートさせ、タイガース、ドジャースなどでプレーしてきた。180センチとメジャーの捕手としては小柄ながらも18年間、メジャーで活躍。2000年のタイガース時代には、野茂英雄氏とバッテリーを組んだ経験を持つ。
名門大学とマイナーを「二刀流」で卒業
監督としては2014年から4年間、タイガースで指揮を執り、今季はエンゼルスでGM特別補佐を務めた。
オースマス氏の性格が語られる際、必ず出てくる言葉が「インテリ」である。オースマス氏は高校生の時にヤンキースからドラフトで指名されて入団。大学進学の条件付きで入団し、マイナーリーグでプレーしながら米東部の名門ダートマス大学に通い、卒業した。
元メジャーリーグの球団職員はオースマス氏についてこう語る。
「オースマスは特に肩が強いわけでもなく、打撃に関しても大きな実績を残していない。メジャー18年で一度も3割をマークしていないですし。数字だけみると、平凡な選手ですが、オースマスは非常に頭がよく、バランス感覚に長け、コミュニケーション力が高い。そうでないと、18年もキャッチャーとしてメジャーでプレー出来ませんよ」
エンゼルスは監督を決める手段のひとつとして、候補者に異例の筆記テストを課した。報道では筆記テストは2時間とされたが、実際は9時間以上に及んだという。他の候補者にとって最大の難関であったろう筆記テストも、オースマス氏は簡単にクリアしたのだろう。