立憲民主党の枝野幸男代表が、福山哲郎幹事長に対して執拗に寄せられる批判に対して、ツイッターでお冠だ。
国政選挙と地方選挙とでは与野党の対決構図が異なることは少なくないが、福山氏のおひざ元の京都・大山崎町長選では、自公に加えて立憲や国民が相乗りした現職候補が、共産党が支援する新人候補に敗北するという珍しい結果が出た。福山氏が自公の議員と並んで応援し、国政選挙では共闘するはずの共産党と事実上対決したことへの批判も多く、その中には事実に基づかない批判があったことで見逃せなくなったようだ。
幹事長が自公議員と同じビラに
異例の展開となったのは2018年10月21日、任期満了に伴って投開票された京都府の大山崎町長選。無所属現職の山本圭一氏(45)が自民、立憲民主、国民民主、公明の国政与野党4党の推薦を受けて再選を目指したが、無所属新人で共産の支援を受ける前町議の前川光氏(62)に僅差で敗れたのだ。
10月6日に行われた山本氏の決起集会では、西脇隆俊府知事、野田聖子前総務相(自民)、大道義知京都市議(公明)、福山哲郎参院議員(立憲)、前原誠司衆院議員(国民)、泉健太衆院議員(国民)、木村弥生衆院議員(自民)らが出席。共産党以外は勢ぞろいした形で、山本氏にとって盤石にも見えたが、実際の得票数は前川氏3855に対して山本氏3718だった。
この結果に反発する人も少なからずいたようだ。例えば、福山氏が自民・公明議員と並んで山本氏陣営のビラに収まっていたことには
「野党が力を合わせて安倍政権を打倒しないといけないという危機感が、どうしても福山さんには足りない気がします」
というツイッターの声。枝野氏は
「地方選も含め、選挙の公認や推薦は党本部で決めています。その判断に対する責任者は幹事長でなく代表たる私です」
と福山氏をかばった。
相次ぐ非難に「だからー、幹事長はそんなこと言っていないって」
さらに、福山氏を名指しして
「新潟、沖縄の知事選前に『共産党が前に出なければ勝てる』などとメディアの前で発言したり」
と批判するツイートには
「福山幹事長はそのような発言をしていません」
と反論した。
沖縄県知事選の構図が固まったことを伝える朝日新聞の8月22日の記事では、
「立憲民主党幹部は『共産党が前面に出てこなければ勝てる』と語り、保革対決の構図となることを避けたい考えだ」
とある。記事では発言者は特定されていないが、福山氏の発言だとして拡散された可能性もある。
10月23日になっても、福山氏がしたとする発言を非難する声が続き、枝野氏は
「だからー、幹事長はそんなこと言っていないって」
と業を煮やしていた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)