当事者からは「もう何もできなくなってしまう」
J-CASTニュースが15日、投稿した「障害者雇用の働き方」さんに話を聞いたところ、自身にも障害があり、障害者雇用で事務の仕事をしていると明かした。ポスターを見た時の率直な感想について、「びっくりしました」としてこう話す。
「障害を言い訳にするな、というのは、典型的な障害者差別の言い方です。あとでパラリンピックのスポーツ選手が、勝負にこだわる文脈での発言が元になっていると知りましたが、ポスターを見ただけでは分からないので、単に障害者に向かって、言い訳するなと説教しているように思えます」
「障害の人や病気の人は、その人なりにすごく頑張って、それでもできないことや無理なことがあるのに、それを『障害は言い訳にすぎない』と言われてしまうと、もう何もできなくなってしまうほど、ひどい言葉だと思います」
ところで、今回の言葉は本当に杉野選手が発したものなのだろうか。ツイッター上では、ウェブメディア「スポーツナビ」に3月7日付で掲載された杉野選手のインタビュー記事中にある、この言葉が元になっているのではないかという指摘があがっている。
「それまで健常の大会に出ているときは、障がいがあってもできるんだという気持ちもあれば、負けたら『障がいがあるから仕方ない』と言い訳している自分がありました。でもパラバドでは言い訳ができないんです。シンプルに勝ち負け。負けたら自分が弱いだけ」