永島昭浩のサッカー用語解説が「適当すぎ」? 日本代表戦ツイッター企画で疑問、専門家に聞く

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「同じ意味で使われています」

   実際、永島氏の解説を専門家はどう捉えるのか。サッカージャーナリストでJFA(日本サッカー協会)公認指導者ライセンスも取得している石井紘人氏にJ-CASTニュースが見解を尋ねると、

「クロスもセンタリングも、基本的にサイドからゴール前にボールを入れるという同じ意味で使われています」

と話す。プラス方向、マイナス方向はあまり関係がないという。「横パス」については「何でも横パスと言えてしまうので、どういう横パスかにもよりますね」とするにとどめている。

   ただ、「『センタリング』という言葉は和製英語で、昔に比べて近年は現場で使われなくなっており、死語になりつつあります。元々『センタリング』と言われていたのが、『クロス』『クロスボール』に取ってかわっている状態です。浅い位置から放り込むもの(編注:永島氏の図の1)は『アーリークロス』、深い位置でやや後方に向かうもの(同3)は『マイナスのクロス』とも言いますね」という。

   JFA公認指導者ライセンスの講習でも、「用語を海外と統一しようという狙いが見えます。その中で『センタリング』という言葉も使わなくなっていったのではないでしょうか」とのことだ。

   たとえば「ハンド」という反則。石井氏は「海外では『ハンドリング』や『ハンドボール』という言い方が一般的になっています。日本では『ハンド』の方が馴染みがあると思いますが、日本でもサッカーに携わる方々の間では『ハンド』と言わない方もいます」と話す。

   こうした点から石井氏は、永島氏の解説について

「現代のサッカー界のスタンダードな認識ではないと思います」

との見解を示した。

   その上で、「知識ゼロで楽しむサッカー日本代表戦」の企画について、

「JFAの技術委員会などが関わるべきではないかという気がします。あるいは、公認指導者ライセンスの講習で使われる言葉に統一して解説した方が良かったと思います。指導者用の教本もありますので、マニュアルを作るなどもできるでしょう」

と話していた。

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