「覇王の残飯」「死人の肖像」「六畳一間の打上花火」... 実在しない、物語も「ない」本たち

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「棒があったら振りたくなるのと同じ」「飽きたらやめます」

   凝っているのは表紙だけではない。裏表紙には能登さんが考えた本のあらすじが書き込まれている。

「事故物件だとは聞いていたけれど、まさか掃除すらされてないなんて...。故郷を捨てて逃げてきた青年・山田が安さに惹かれて借りた部屋は、まだ先週人が死んだばかり。『家具家電付きなんてむしろラッキー』と気楽に構えていた山田だったが日々の違和感はゆっくりと折り重なっていく。死者の生活を辿り、行き着いた真相とは?鮮烈な余韻を残す著者の最高傑作」(「死人の肖像」より)

   これを見たユーザーからは、「どこで買えますか?(知ってて聞いている)」、「真相が知りたい」といった出版を待ち望む声が寄せられている。

   能登さんは「ない本」の活動を趣味でやっているといい、「棒があったら振りたくなるのと同じ気持ち」と表現した。いつまで続けるかは特に決めておらず、「飽きたらやめます!」とのことだ。表紙カバーは光沢紙を使用し、自宅のプリンターで印刷している。

   「ない本」アカウントのフォロワー数は、10日15時現在で3万人を超えている。5日にツイートした「リプライで送られてきた画像で『ない本』を作ります」との投稿には400件以上のコメント(該当外のコメント含)が付いている。9日には「フォロー返ししていたらアカウントが2回ロックされたので全てのフォローを外しました」と投稿、もはや趣味の範疇を超えていると思われるが、活動は継続するようだ。

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