トランプ氏の発言は「長年にわたる規範に反する」
このやり取りについて、プロパブリカは
「大統領が最大献金者の個人的ビジネスの利害に直接結びつく事柄を外国首脳に提起するのは、長年にわたる規範に反する」
としてトランプ氏を批判。批判は安倍氏にも及びそうだ。アデルソン氏とトランプ氏のつながりは、過去の国会審議でも問題になってきたからだ。
18年7月6日の参院本会議で立憲民主党の杉尾秀哉氏が
「カジノ産業を有力スポンサーにするトランプ大統領との間に密約でもあるのか」
と質したのに対して、安倍氏は
「トランプ大統領との間において、米国の企業からの要望等に関する会話をしたことは一切ない」
と答弁。プロパブリカでは、この答弁を念頭に
「安倍氏は7月に国会議員の前で行った答弁で、トランプ氏がカジノ会社からの要望を伝えたことを否定したが、話題が出たことは否定しなかった」
と指摘している。
菅義偉官房長官は10月11日午後の記者会見で、今回の報道をしたプロパブリカが著名な調査報道サイトであることを指摘され、
「どのような方が書かれたか知りませんけれども、総理が国会で述べられたとおり」
と述べるにとどめた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)