金本監督、「続投」一転やっぱり辞任 阪神、次期監督の最有力は?

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   阪神の金本知憲監督が辞任することが2018年10月11日、発表された。金本阪神は今季、2001年以来17年ぶりの最下位に終わり、本拠地甲子園では球団ワーストとなる39敗を喫した。金本監督は契約をあと2年のこしており、谷本修・球団本部長は続投を明言していたが、監督就任3年目で初の最下位に終わり、責任を取る形での辞任となった。

   本拠地最終戦となった10月10日の試合後のセレモニーで、金本監督はファンに対して「私の力足らずのため、こういう結果になってしまい、謝罪とおわびを申し上げたいと思います」と謝罪し、「この悔しさを選手は真摯に受け止め、来年必ずたくましくなって帰ってくれるものと信じております」と、すでに辞任の意志を固めているかのような発言をした。

  • 阪神の本拠地・甲子園球場
    阪神の本拠地・甲子園球場
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後任探しのリミットはドラフト会議

   球団は金本監督の続投を前提に来季の体制作りに着手していた。スポーツ紙の報道を総合すると、1軍の打撃コーチに東北福祉大で金本監督の後輩にあたる和田一浩氏を招へいし、矢野燿大2軍監督を1軍ヘッドに昇格させる構想だったという。

   10月25日にはドラフト会議を迫っており、球団が次期監督を決めるまでの時間は限られている。

   V奪回には実績のある監督が求められ、2004年から5年間、阪神で指揮を執った岡田彰布氏が最有力候補に挙げられる。岡田氏は監督就任1年目こそ4位に終わったが、2年目にリーグ制覇を達成するなど、2年目以降の4年間、一度もBクラスを経験していない。

   球団はすでに水面下で岡田氏と接触している可能性があるが、チームの体制作りに着手し始めた矢先の金本監督の辞任劇だけに、矢野2軍監督の1軍監督のスライドも十分考えられる。矢野2軍監督は1軍で指揮を執ったことはないが、2軍監督就任1年目の今季、チームを日本一に導いた手腕は高く評価されている。

   球団にとって次期監督の決定は急務となるが、来季の戦力補強もまた急がれる。

   課題となるのは、ドラフトとFA戦線でどれだけの即戦力を獲得出来るか。そして、最も大きな課題は、日本で活躍出来る助っ人の獲得だろう。

   今季、ランディ・メッセンジャー投手が国内FA権を獲得し、来季以降、日本人選手扱いとなる。日本プロ野球は1軍登録の外国人選手枠を「4」としており、阪神はメッセンジャー以外の4選手の助っ人の登録が可能で、大きなアドバンテージとなる。

   投手陣に関しては、生涯阪神を宣言するメッセンジャーの残留は確定的で、守護神ラファエル・ドリス投手の残留も濃厚。マルコス・マテオ投手とディエゴ・モレノ投手の両選手については、球団は契約を更新しない方針で調整している。

阪神を優勝に導いた過去の助っ人たち

   打撃陣に関してはまだ、球団の方針は明らかになっていない。球団史上最高額となる3億4000万円の年俸で獲得したウィリン・ロサリオ内野手は、今季、チームの期待を大きく裏切り、打率.242、8本塁打、40打点で今季を終えた。ロサリオは来季の残留を熱望しているが、高額な年俸がネックとなっており、年俸の大幅減でも残留は微妙だ。

   現時点で外国人選手の残り枠は「3」。投手の補強はもちろんだが、今季、貧打に泣いた阪神にとって打線の軸となる助っ人の補強が最優先される。資金面では、ロサリオを獲得した実績から高額な年俸を捻出する体力が球団にあることは確かで、MLB経験者の獲得も可能だろう。

   日本一に輝いた1985年には伝説の助っ人外国人選手ランディ・バースがいた。リーグ優勝を果たした2003年はジョージ・アリアスが、2005年にはアンディ・シーツが打線の中心としてチーム牽引し、優勝に貢献。阪神の優勝の陰には必ず、強力な助っ人外国人野手が存在した。

   金本監督辞任で大きく揺れ、新体制の整備が急務の阪神。来季のV奪回には、打者の大型補強が必須となる。第二のバースは現れるのか。今オフの阪神フロントの動向に注目される。

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