「抗議報道」も飛び出す事態に
なかには、浦和サポは中学生による「復興ライブ」が行われていること自体に気付いていなかったのではないか、という指摘もある。ただ、こうした意見について、取材に応じた上述の観客は、
「『復興ライブ』の始まる前にはスタジアムDJによるアナウンスとともに、今回の催しが『東北絆CUP』というイベント参加校のお披露目であることを紹介する映像がスクリーンに流れていたので、イベント内容についてはスタンドに居れば知ることが出来たはずです」
と反論している。
こうした問題については、河北新報(ウェブ版)が試合翌8日に「<ベガルタ>中学生の演奏中も大声で応援続ける 浦和に抗議」と報道。ベガルタ仙台が、浦和のクラブに抗議したと伝えていた。
仙台側は正式な抗議文を出す予定はなく、浦和に謝罪を求めるつもりもないという。ただ、関係者は、上述の「抗議報道」については誤りではないとして、
「スタジアムで応援をする時間帯に制限はないので、ルール違反ではありません。ですが、今回のような出来事が起きてしまったこと自体が、(イベントの性質も踏まえると)サポーターとして、人としてどうなのかという話です」
と話す。現場では仙台側のスタッフが、浦和の関係者に「こちらの思いを汲んで欲しかった」という旨を伝える一幕もあったという。