「また情けなかったんだ。負け試合ですよね」。関口宏さんがプロ野球・西武の優勝シーンにこんな「ケチ」をつけたところ、野球解説者の落合博満氏が反論し、インターネット上で称賛する声があがった。
落合氏が2018年10月7日の「サンデーモーニング」(TBS系)に出演した際の一幕だ。西武はマジック1で迎えた9月30日の日本ハム戦に敗れたものの、同時間帯の別試合で2位ソフトバンクも敗れたため、10年ぶりの優勝が決定していた。
「もうひとつ盛り上がりに欠けていたかな」
関口さんは番組で「胴上げシーンのVTRありますか?」と述べ、映像が流れると、敗戦直後に西武の胴上げが始まった流れに溜め息をついた。
「優勝を決めたこの試合がまた情けなかったんだ。負け試合ですよね、これ? 負け試合で胴上げしなきゃならないから、なんか、もうひとつ盛り上がりに欠けていたかなと私は感じましたが...」
これに口を挟んだのが、ゲスト出演した落合氏だ。「いや、関口さんね、そう言うけども、勝とうが負けようが胴上げはいいんですよ」と切り出すと、諭すように語った。
「私は全部やってます。負け、勝ち、あと自分たちのゲーム中止で相手(2位チーム)が負け、それに引き分けでも胴上げしているんですよ」
落合氏は左手で指折り数えながら説明。関口さんに「あんまり気分は変わらないもんですか?」と聞かれると、
「それはね、1年間戦ってきて最後こうやって優勝というのは何か恥ずかしいような気がするけども、それは頭から外れます」
と自らの体験に基づきながら語った。
「ああそうなんですね」と相槌を打たれると、落合氏は「ええ」と頷いた。隣に座る張本勲氏が「『あっぱれ』あげてくださいよ」と言ったのに続き、落合氏は笑顔で、
「『あっぱれ』、3つくらいあげてやってください」
と関口さんに求めていた。
「なんという説得力」
落合氏は中日の監督をつとめた04~11年の8年間で4度のリーグ優勝、1度の日本一を経験。球団史上初のリーグ連覇、半世紀ぶりの日本シリーズ制覇など、黄金期を築いた。
年間140試合以上を戦うペナントレースを経て、リーグ優勝する重みを知る落合氏の言葉に、ツイッターでは、
「落合さんにあっぱれですね!」
「実体験で反論してくれるから関口さんも納得せざるを得ない感じですね」
「まさに物事を『点』でしか見てない人と『線』で見てる人の差ですね...落合さん凄いわ...!」
「なんという説得力」
といった声があがった。