今年2度目の「大盤振る舞い」に、インターネット上では心配の声が多数上がっている。
2018年10月7日に行われたシカゴマラソンで、男子の大迫傑(すぐる、27)選手が日本新記録を更新し、日本実業団陸上連合(実陸連)から報奨金1億円が贈られた。これで今年2度目の支給となり、ネット上では財源への懸念が持ち上がっている。
「あと1回ぐらいは大丈夫...」
「陸上連合は資金大丈夫?」「設楽君に1億出しましたけどまた億出せるのか...この短期間に...」――。大迫選手の快挙と同時にボーナス1億円が報じられると、ツイッターなどでは、こうした声が沸き起こった。
マラソンの日本記録をめぐっては、18年2月の東京マラソンで設楽悠太選手(26)が16年ぶりに更新したばかり。この際も1億円が支給され、実陸連にとってはうれしい結果とともに、出費も重なる形となった。
10月8日付の日刊スポーツ(ウェブ版)によれば、実陸連の西川晃一郎会長は「あと1回ぐらいは大丈夫。ただ、さらに出ると資金的に苦しくなるかも」と懐事情を明かしている。実陸連の2018年3月期決算公告によれば、実陸連の純資産は約3億1500万円だった。
ただ、報奨金は、実陸連が15年に設立した実業団マラソン強化プロジェクト「Project EXCEED」から拠出される。後援は経団連、スポンサーにはトヨタや日本郵政、パナソニックなど陸上の実業団を抱える大企業が名を連ねている。仮に、今後も新記録ラッシュが続くとすれば、財界の後ろ盾をフル活用することになりそうだ。
ちなみに、テニスの全米オープンで日本人初の優勝を飾った大坂なおみ(20)選手に、日本テニス協会から送られたボーナスは800万円だった。