最新鋭中型旅客機、ボーイング787型機の最初の試験飛行機を展示する商業施設「FLIGHT OF DREAMS」(フライト・オブ・ドリームズ)」が中部国際空港(愛知県常滑市)で開業するのを前に、報道陣向けの内覧会が2018年10月5日に開かれた。
ボーイング社の工場がシアトルにあることにちなんで、施設内の店舗はすべて「シアトル仕様」に。787型機の主翼の真下で食事を楽しめる、全国的にも珍しいスポットだ。
備品の35%が中部地区の工場で作られ、中部国際空港から出荷
787型機の最初の実験機「ZA001」は09年に初飛行。525回以上、1363時間の試験飛行を重ねて、15年にラストフライトとして中部国際空港に飛来した。敷地内で引退生活を送っていたが、今回のオープンで本格的にお披露目されることになった。
ボーイング787は、主翼をはじめとする部品の約35%を三菱重工、川崎重工、SUBARU(旧・富士重工)の3社が中部地区に持つ工場で製造。工場から船で中部国際空港まで運ばれ、そこからボーイング747型機を改造した専用輸送機「ドリームリフター」で、米シアトルのボーイング社の工場に運び、組み立てられている。こういった経緯から、ボーイング社がZA001を中部国際空港に寄贈し、「里帰り」を果たした。