慰安婦発言で「足引っ張った」桜田五輪担当相 韓国メディアが「マーク」

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   「改憲シフト」が明確になった第4次安倍改造内閣について、韓国メディアは「新任閣僚の多くが極右傾向」だと警戒を強めている。各社が共通して名前をあげるのが、岩屋毅防衛相、片山さつき地方創生担当相、桜田義孝五輪担当相の3人だ。

   とりわけ桜田氏は、2016年に慰安婦について「職業としての娼婦」だと発言。これが直前に結ばれた慰安婦をめぐる日韓合意の内容と整合しないとして与党内からも批判が噴出し、撤回に追い込まれた経緯がある。

  • 就任会見に臨む桜田義孝五輪担当相(写真は政府インターネットテレビの動画から)
    就任会見に臨む桜田義孝五輪担当相(写真は政府インターネットテレビの動画から)
  • 就任会見に臨む桜田義孝五輪担当相(写真は政府インターネットテレビの動画から)

「慰安婦被害者に対する侮辱発言をしていた右翼まで抜擢」

   中央日報は、閣僚19人のうち14人が「日本会議国会議員懇談会」に加盟していることを念頭に、「安倍内閣特有の保守的な色彩は相変わらず」で、麻生太郎財務相兼副総理は「常識を超える数多くの妄言と奇行にもかかわらず」留任したと伝えた。

   公共放送のKBSは、

「側近右翼が多数を踏まえた中で、慰安婦被害者に対する侮辱発言をしていた右翼まで抜擢され、論議をかもしている」

として、岩屋氏を「改憲と集団的自衛権行使に賛成した人物」、片山氏を「日本軍による慰安婦強制連行を否定した人物」、桜田氏を「『慰安婦は売春婦』という妄言で物議をかもした人物」だと紹介した。

   ストレートな物言いで知られる片山氏よりも、政権にとっての失言リスクが高そうなのが桜田氏だ。桜田氏は16年1月の党会合で、慰安婦について

「職業としての娼婦だ。ビジネスであって、これを犠牲者とするような宣伝工作に惑わされすぎている」

などと発言した。たが、直前の15年12月に結ばれた慰安婦をめぐる日韓合意では、日本側は慰安婦問題について

「当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から、日本政府は責任を痛感している」

という見解を表明していた。桜田氏の発言は合意と正反対の内容だともいえ、与党内からも批判が相次いだ。その結果、桜田氏は、

「私の発言について誤解を招くところがあり、発言を撤回させていただく」

などとする談話を発表していた。

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