「そういうことじゃないんです。違う違う違う違う」
これに東さんは落ち着いた口調で、自分は同性婚が認められないからという理由で、「異性愛者になって子どもを産もうとは思わない。それは異性愛の人が同性愛になれないのと同じ」とした上で、「少子化の問題と同性婚の問題というのは分けて考えた方がいいかなと思います」。
さらにエッセイストの阿川佐和子さんからは、柴山氏の発想は同性愛者に限らず、子どもを持たない夫婦なども「国民として国の役に立たない人間は認めない、って話じゃないですか」という批判も飛ぶ。「そういうことじゃないんです。違う違う違う違う」と柴山氏は抗弁を試みるが、飛び交う出演者たちの意見に、結局それ以上「真意」を説明することができないまま、番組は次の話題に移ってしまった。
放送後、この発言はツイッターなどSNSで議論を呼んだほか、「Buzzap!」などの一部ネットニュースでも取り上げられた。特に当時、柴山氏が自民党で「ヘイトスピーチ対策PT座長代理」の任にあったことも、批判に拍車をかけた。
柴山氏は当時、自身のツイッターで、
「社会規範のあり方や、他者への尊重を考える貴重な機会でした」
と述べつつ、「同性婚が少子化を助長する、という論には科学的な証明がない」といった一般ユーザーからのリプライに対しては、
「科学的に証明されてないことは当然知ってますが、制度化により全く影響がないとも言えていません」
と反論、また、擁護の声に対して、
「ありがとうございます。不利にしないようにすることと、正面から認めることの間にはやはりギャップがあります」
とも述べていた。